明けましておめでとうございます!アグリナジカン代表の山下です。いつも私たちの活動を応援くださりありがとうございます。これからも変わらぬご支援を宜しくお願いします!
さて、2021年も怒涛のごとく過ぎていきましたね。年もかわり、アグリナジカンとしても昨年の10月に第二期を無事に終え、飛躍の第三期へ向けてさぁ始動していこうというところなので、ここらで一度、2021年の振り返りとこれからについて、整理も兼ねてまとめてみようと思います。今回は長くなりますので、お時間ある時、興味のある方はぜひお付き合い頂ければ幸いです。
まずは2021年の振り返り
アグリワーカー200名突破と紹介案件数78件
アグリナジカンも二期目を迎えて、少しずつ採用に至るまでのプロセスなんかも定着してきて、「農業で働くを応援する」という理念のもと、コツコツとヒアリングを重ねてきた結果、
- 登録ワーカー数 256名
- ワーカーさんを受け入れてくれた農家さんの数 39件
- 紹介したワーカーさんの数 64人(紹介案件数 78件)
※2021年1月1日から12月31日までの1年間
全体的にピンとくるような数字はないかもしれませんが、自分としてはよくやったなぁと思ってます。中でも、ここには書いてませんが紹介させてもらった78件のうち、途中リタイアが僅か3件だったこと。アグリナジカンとしてはここの数にこだわってやってて、当然のことながら途中リタイア「0」を目指してやってるので、これからも一人一人と丁寧に向き合えるようにやっていきたいなぁと思ってます。
せっかくなので興味ある方のために、紹介料の話もしちゃいます。基本的に私たちは紹介したワーカーさんが労働してくれた時間に応じて手数料250円/時間を農家さんから頂くというビジネスモデル。
昨年の78件の紹介にて4,322,154円(税抜き)の紹介料を頂く事ができました。これは紹介した労働時間に換算すると18,166時間。(笑)
アグリナジカンが会社としてしっかりと軌道に乗るためにはまだまだ足りませんが(当面の目標は紹介料売上げ700万円)これからも、売上げに固執しないように、でもコツコツと少しずつ会社を成長させたいなぁと思います。このあたりのお金の話って興味ある人はものすごく興味あるので、もしもっと詳しく知りたいという方は直接DMとかくださいね!
新規エリアと受入れ農家さんも順調に増えてます!
ありがたい事に活動を通じていろんな方に農家さんをつないで頂く事ができまして、新規エリアとお付き合いを始めさせてもらえるようになった農家さんも少しずつ増えてきました!アグリナジカンにとって、アグリワーカーの皆さんの選択肢を増やす事ができるエリア拡大はとても大切なタスクの一つ。今回の振り返りでは2つのエピソードを振り返ろうと思います。
一つ目は奈良県奈良市月ヶ瀬、京都府相楽郡南山城村の茶産地の農家さんとの出会い。
こちらのエリアにはもともと懇意にさせてもらっている若手の茶農家さんがいらっしゃいまして、彼(上写真の左から4番目)は奈良市東部地域の地域おこし協力隊を卒業後、そのまま茶農家として独立し、当時は独自のルートから繁忙期の人集めをしていて、自分が所有する古民家を限定的にシェアハウスとして活用して、地域の農家さんへ働きに行く人たちを住まわせていました。そんな経緯もあり、今年からアグリナジカンとしては彼に月ヶ瀬エリアのコーディネーターに着任頂き、採用に至るまでは僕が担当し、現地入りからの生活や仕事のサポートを彼に任せるというスタイルで始動。けんじさん色々とお世話になりました。やっぱりすでに地域に溶け込んで活動してる人とコラボしての展開ははやい!そして安心感もあってよかったです。2021年は月ヶ瀬と南山城村で5件の農家さんのところへ素敵なアグリワーカーの皆さんを紹介する事ができました。今年はさらなる飛躍を!ですね。
2つ目のエリアは北の大地、そう、北海道です。これも本当に不思議な縁でつながりました。もとはといえば弊社ホームページに問い合わせをくれた石田さん(株式会社つなぐ 代表)との出会いがきっかけ。石田さんは昨年か北海道名寄市の農家さんたちのもとへ、ラテン系のワーホリの人たちを紹介していた方で、今後の展望などの話を共有させて頂きました。
スペインなどにつながりの多い彼は、日本にやってくるワーホリ人材に対してローカルの農業の仕事をつなぎながら1年間日本を旅しながら働いてもらうような企画にチャレンジしようとしていて、僕らもそのプロジェクトに協力しようと思ってます。そんな石田さんを通じて北海道は名寄市の三浦ファームさんと出会い、ズームでのヒアリングから急遽求人募集が決まりました。
もちろんじっくりとお話をさせて頂いた上での掲載だったのでそれ自体には問題なかったのですが、僕自身がまだ行った事のない現場だったので、まずはすでに関係性を築かせてもらっているワーカーさんから現状をシェアしてみたところ、すぐに行きたいと名乗り出てくれたのは「なぎぃ」こと草薙くん(写真 右)。ワーカーの皆さんと距離の近いアグリナジカンならではの展開だなぁと思いました。来年は北海道でもさらなる展開があるといいなぁと思います。
インドネシアの大学生とのコラボ企画
2021年は新たな切り口で繁忙期の人手不足の問題解決にチャレンジしようと試みる一年でもありました。きっかけをくれたのは僕が地域活性化の仕事に出会う以前に働かせてもらっていた会社のかつての同僚との繋がりから。それまでは外国人の人材については考えていなかったのですが、彼から教えてもらった「有償インターンシップ」の制度をうまく利用すれば、今の農家さんの繁忙期の人手不足の問題を安定的に解決していける仕組みがつくれるのではないかと興奮したのを今でも覚えています。(写真は申請に向けてのzoomミーティングの様子)
そう、海外人材といえば技能実習制度がありますが、大きな難点としてはひとつの農業事業主が通年で雇用するという事が条件になっている事で、これは多くの農業事業主にとって大きなネックになっています!
農業の現場は多くの場合繁忙期の閑散期があって、特に個人でされてるような農家さんは繁忙期にだけ人手を必要としているケースが多いわけです。無理をして技能実習生を雇ってしまうと閑散期にも仕事をつくらないといけない、それ自体が経営を圧迫してしまうというわけですね。そんなわけでなかなか農業の現場では定着しづらいなぁと感じていたのですが、この有償インターンシップについて調べてみると、
- 農家と大学との協定が必要
- ピザは特定活動のビザ申請
- 最長1年間
- インターンとはいえ、仕事として研修費を払う事ができる
もちろん目的は彼ら海外の大学生が日本の文化や風習、将来的に日本の企業で働くためのステップとして学びに来るというものなので、現地の大学と連携をしつつ、ひとつのプログラムとして作り上げる必要はあるのですが、そのあたりを前職の同僚と一緒にビルドアップする事ができた事で、結果的には大きな一歩を踏み出す事ができました!コロナ禍という事で入国規制のために実際に現地入りする事はできませんでしたが、ビザの申請手続きと受理まではできた事が大きかったですね。今年は世界の情勢なんかも考慮しながらさらに前進させたいなぁと考えております。
地域コーディネーター養成プログラムスタート
私たちの仕事はワーカーさんと農家さんを繋ぐ架け橋になる事です。そのためには登録してくれてるワーカーの皆さん一人一人と丁寧に向き合い.彼らの要望も聞きつつ、ベストとなる働き先の農家さんはどこなのかを一緒に考えて採用に至るまでのところを徹底的にフォローする必要があります。そうなってくると、ひとりのコーディネーターが受け持てるワーカーさんや農家さん、エリアには限りが出てくるんですね。そこで大切になってくるのが地域コーディネーターのポジションなのですが、これまで2期やってきてる中ではその業務の大半を僕がやっていました。アグリナジカンが成長するためにはこのポジションの人間を増やす事が必要と認識しつつもなかなかどうしていいものかと考えていたところ、「コーディネーターを養成するプログラムをつくったらどうか」というアドバイスもあり、早速実践。幸いな事に4名の方が名乗りをあげてくれて、絶賛プログラム進行中といったところまで来ています。これも去年新たに取り組めた事で、非常に今後に向けて楽しみな一歩だなぁと感じているところです。共にマッチングの楽しさと難しさとを共有できる仲間を今後も少しずつ丁寧に増やしていきたいなぁと思っております。
大学での講義に特別講師として登壇
ありがたい事に、アグリナジカンの活動に注目してもらって、昨年は2つの大学から特別講師としてのオファーを頂きました。京都先端科学大学と滋賀県にある成安造形大学です。基本的に僕自身のからだがあいていればこういったオファーは受けるつもりにしています。というのも若い世代の皆さんに農業の現場や地域のことなんかを知ってもらえるいい機会になると思っていて、またそれがきっかけでローカルや農業の世界に関わりを持ちたいと思う人たちが増えたらいいなぁと思っているからです。今年はこちらの2つともにオンラインでの授業となりましたが、特に成安造形大学でやらせてもらった授業はとても印象的でした。全6回もの開講でアグリナジカンのこれまでの活動からさらなる改善を学生の皆さんにも提案してもらうという内容になっていて、こちらとしても本当に学び多い時間となり、何より嬉しかったのが、授業の枠を超えて実際に関わっていきたいと名乗りをあげてくれた学生さんが現れたこと。まさにこれが関係人口というものだと感じましたし、今年はそんな彼らと一緒に大学生にフォーカスした援農のプログラムなんかもできそうでますます楽しみですね!
徳島県小松島市にてイベント登壇
こちらはつい先月の話となりますが、イベント登壇の中で一番印象的だったのでピックアップしました。今回援農という切り口からの関係人口創出についてお話させてもらったのですが、僕が呼ばれたのには明確な理由がありました。小松島市にあるNPO法人とくしま有機農業サポートセンターが今年の春から新しいプログラムをやろうとしているのですが、このプログラムの中身がすごい。簡単に説明すると、1年間は有機農業による米作りを給与をもらいながら学べて、その後は畑を借りて独立というプロセスを描いているのですが何よりも大きいのはそのバックにはあのコープ自然派さんがついているという心強さ!
そう、明確につくった作物の出口がはっきりしていてちゃんと値段をつけてもらえる売り先が保証されている中での新規就農プログラムなんです。このプログラムに対してしっかりと内容を理解したうえで参加してもらえる人をどうやったら集められるかというのが一つの課題だったようで、だったらば私たちのような取り組みをまずは事例として聞いてみようという流れでした。そういう経緯もあって、このセミナーに参加してくれてた人の中にはコープ自然派のグループ会社であるコープ有機の社長さんや地元の有機農家さん、サポートセンターの方々など、しっかりとした目的を持ってきいてもらえたのですごく手応えを感じました。今年は四国でも色々と関われそうでとても楽しみですね!この件に関しては色々と進展があるのでまた詳しく報告しますね!
みなべクリッパーズ本格始動!
(写真中央がクリッパーズ登録選手第1号の菅原岳くん。)
そして振り返りの最後はみなべクリッパーズについて。みなべクリッパーズがそもそも何かってところを説明すると長くなってしまうのでもし知らないよって方はこちらをご覧ください↓
一昨年は始動した時期も遅かったのもありビギナーズキャンプに3名参加してくれたのみでシーズンは終わりましたが、昨年は告知もゆっくりできたのもあり、5名もの方がビギナーズキャンプとトレーニングキャンプの両方を受けてくれて(うち1名は1月にテスト予定)皆さんその後も仕事としてクリッパーズ受入れ農家さんのもとでしっかりと働いてくれました。現在もシーズン続いておりますが、何よりはじめての試みという中で、ひとつ結果を残せた事は嬉しく思うし、アグリナジカンとしては繁忙期の人手不足のところのフォローを主としていますが、梅の木剪定はどちらかというと閑散期。閑散期とはいえ技術さえあれば繁忙期になるという面白い時期ではあって、そこにクリッパーズが少しずつ機能してくれている事に大きな意味を感じます。クリッパーズのプロモーション動画などもつくっていてもうすぐ皆さんにも見てもらえると思うので楽しみにしていてください。なおこちらのプロジェクトについてはみなべ町からも剪定の道具の購入やプロモーションのところで補助を頂くことができました。町にも期待してもらえて嬉しい限りです。しっかりと結果を残していきたいですね!
これからの展望
以上、久しぶりのブログ投稿にて、とてつもなく長くなってしまいましたが、2021年を振り返ってみました。ここまで読んで頂き有難うございます。2022年も変わらず、去年からやってきた事をコツコツと継続していきながら少しずつでも成長させていってよりクオリティを高めていけたらと思ってます!主には
- 既存のエリアと農家さんとの関係性をより強いものにしていく
- 九州進出、まずは大分から!
- 四国進出、こちらは徳島からスタート!
- 業界の中でのコラボを見出し、さらなる飛躍を!
このあたりについてはまたそれぞれのテーマにフォーカスして詳しくブログにまとめたいなぁと思ってるので楽しみに待っていてくださいね。さぁ、2022年も皆さんにとっていい一年でありますように。私たちアグリナジカンもおおいに楽しみたいと思います。以上長々と、2021年の振り返りとこれからについてまとめてみました。いやぁ、やっぱり一度動いているいろんなことを整理してみるのは本当に大切なことですね!
最後までお読み頂き有難うございました。今後とも宜しくお願い致します!